小倉文月の雑記

老後は京都で暮らしたい

蕪木×大倉陶園のイベントに行ってきました

珈琲豆の焙煎販売とチョコレートの製造販売、そして喫茶室を蔵前で営まれている『蕪木』さん。

2度お伺いして、喫茶室にて珈琲とホットチョコレートを頂き、チョコレートを購入し、その雰囲気や世界観にとても関心を持っておりました。

 

30年近く眺め続けてきたものの手を伸ばさなかった大倉陶園の器ですが、蕪木さんの喫茶室で提供される珈琲の器として選ばれていることから、数点の購入に踏み切るきっかけも頂きました。

 

店主の蕪木祐介氏と大倉陶園社長の鈴木好幸氏との対談が行われるのを知ったものの、自宅から遠く離れた戸塚に出向くことを躊躇しながら申込み、大倉陶園本社へ行ってきました。

 

対談後、珈琲を提供くださる企画を、蕪木さんのご提案で珈琲を頂きながらお話しを伺うスタイルとなり、この日のためにご用意くださったサブレと共に珈琲を味わいながら、心の中でなるほど、と呟きながらお話しをお伺いしました。

 

珈琲もチョコレートも外国の生産物だけれども、日本のもの・日本人の好むものを作りたい。という考えを聞き、日本製の洋食器メーカーである大倉陶園さんとは響きあうものがあるんだろうな、と思いました。

 

蕪木さんの喫茶室は暗い設ですが、その中で一番明るいのが大倉陶園の器と聞き、そこに全く気づかなかったですが、自宅で珈琲を飲む時に灯りに拘ってみたい、と思うようになりました。

 

ワイングラスは葡萄の品種やタイプに合わせたグラスが沢山あるのは、ブドウ・ワインの生産者とグラスの製造メーカーが近かったからではないか、というご意見を伺い全く気付けなかったけれども激しく同意しました。珈琲も豆・焙煎具合の違いによる味わいに合わせてカップを選ぶと良い、というご説明も、ワインとグラスの事例を聞くとストンと腹落ちしました。

 

珈琲をハンドドリップで淹れるようになって3年ですが、珈琲を意識して飲み始め、ワインをブドウの品種による違いのように、珈琲の豆による違いを捉えたので、蕪木氏の例え話には非常に納得しました。

 

エチオピアはコーヒーの木発祥の地だそうで、他国のような農産物としての植物を育てているというよりも、その辺に生えている木で、身近な存在というお話しも興味深く聞きました。飲み進めているうちに、他の豆も美味しく感じられるようになりましたが、当初はエチオピアが美味しすぎてそればかり飲んでいたので、野生の感が働いてエチオピアに惹かれたのかと思えてきました。

 

その他にも、今後の珈琲生活と大倉陶園の器選びに参考になるお話し沢山聞けた充実のイベントでした。

 

この時間だけでも充分満足でしたが、工場見学もさせて頂きました。ご担当者の方のご説明が巧みだったのもありますが、分かり易く、大倉陶園と他社との違いが理解でき、一層物欲が増しました(笑)

 

大倉陶園さんの磁器と言えばその美しい白さですが、それを生み出す高温1,437°で焼成するための窯を見せて頂きました。トンネル窯、と呼ばれるその窯は中央が最高温に設定され、段々と温度が上がり、少しずつ下がる設定のトンネルの中を台車が通って焼き上がる、という仕組みだそう。

 

最高温度となる窯の外側近くに立たせて頂きましたが、夏に40°の炎天下のような直接的に苦しく感じるような暑さではなく、言葉にはできない熱気でした。具合が悪くなったら離れてください、申し出てください、とのご案内でしたが、長い時間そばにいてはまずいな、というような奇妙な熱気でした。

 

大好きなシリーズの一つ金蝕バラの制作技法や、窯焼きする際のカップの置き方、焼成中の器の変化、磨き、絵付け、写真撮影NGとはいえ職人の方の仕事を見ながらの工場内説明はとても充実したもので、ご興味のある方で機会があったらおすすめの見学です。

 

断捨離愛好家のため、熟慮して一つ二つ、三つ位までの最大としてカップの新調を検討しながら、ハンドドリップ、また、美味しいお店の珈琲を楽しみたいと思います。

 

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東戸塚と戸塚の中間位?戸塚駅からバスに15分位やられて到着した大倉陶園本社


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全国の大倉陶園の器で珈琲を提供されている喫茶室のご案内冊子。掲載店、巡ろうと思います。
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サブレとチョコレートの中間の様な、とのご説明のお菓子。しっとりしつつ、サクッとしているサブレで、非常に美味しかった。
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蕪木×大倉陶園
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ショップ。器はじっくり吟味したく、珈琲豆を購入してきました。